福祉

2008年2月19日 (火)

車椅子での事故

電動車椅子で走行中、後ろから車に衝突され事故に遭遇した入居者がいらっしゃる。幸いにも大きな怪我がなく安心した。しかし「足」である電動車椅子が破損してしまった。
車椅子を身体の一部と思うか物と思うか。車椅子破損は人身事故と同じ扱いになるそうだ。相手の方はどこまでわかってくれただろう。一般の方々がどう思い感じているのか、改めて考えさせられた。

仙台市にある社会福祉法人ありのまま舎の通信「自立」の“あとがき”です。

これを読んで、駅前の道路に大量に放置されている自転車が点字ブロック(視覚障害者誘導用ブロック)を塞いでいる状況を思い出しました。点字ブロックは視覚障害のある人の移動には目の代わりになるものです。目の見えている人は自転車を避ければすむかもしれませんが、視覚障害のある人にはそうもいきません。道が塞がれている上に、白杖だって折れてしまう危険性もあります。

ほんの少しの想像力と思い遣りが必要な気がします。

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2007年9月 5日 (水)

なぜ手袋が・・・

排泄介護で使う手袋。介護に携わっている方ならご存知だと思います。これが10枚も胃の中に入っているなんて想像つくでしょうか?今日、次のような事件が明らかになりました。

<障害者施設>胃の中から手袋10枚、男性重体 香川

香川県坂出市府中町の重度心身障害者支援施設「瀬戸療護園」(横倉直登園長)で今年7月、入所する20歳代の重度障害の男性が吐血、搬送先の病院で胃の内部から排せつ介助用手袋(塩化ビニール製)10枚が見つかっていたことが5日、分かった。胃と十二指腸が傷つき摘出した男性は、現在も重体が続いている。県警も既に4日、業務上過失傷害容疑で同園を家宅捜索。施設関係者らによる虐待の可能性もあり、慎重に捜査を進める。
 捜査1課の調べでは、同園で7月10日未明、男性が個室で吐血して苦しんでいるのを、巡回中の職員が発見。病院で手術を受けた際、胃と、その下部にあって小腸とをつなぐ十二指腸から使い捨ての介助用手袋が出てきた。胃には穴が開き、十二指腸は壊死(えし)していた。
 男性は昨年7月入所。知的・身体障害があり、通常は個室内で生活。食べ物以外も口に入れる行動もあったが、つかまり立ちは困難。このため、自ら手袋を取りに行くことは難しく、施設関係者が個室に持ち込んだ後に置き忘れたか、飲ませて虐待した可能性もあると判断、家宅捜索に踏み切った。
 同園の説明によると、手袋は、介護士が入所者の紙おむつを交換する際に使用。男性の個室内にあるタンス(高さ1.5メートル)の上の紙箱の中に入れてあったが、男性の手は届かないという。他に手袋が個室に持ち込まれるのは原則、介護士の巡回時に限られるという。
 県警は今後、押収した資料や施設関係者からの事情聴取を進めて原因を特定、施設の管理責任も追及する方針。県警には7月中旬、施設関係者とみられる人物から通報があったが、施設側からの相談や届けはなかった。
 一方、県は7月中旬から下旬にかけて施設職員や入所者らに聞き取り調査を実施。8月2日、同園に対し厳重注意し、再発防止を指示した。
 5日午前、横倉園長らが会見。「男性が手袋を口に入れているところを目撃した職員はいない」としたうえで、「職員約50人に聞き取り調査をしたが、虐待はないと確信している。こうしたことが起こり、管理不足と言われても仕方がない」と謝罪した。

「毎日新聞」9月5日

異食行為がある利用者とはいえ立位すら取れない利用者がタンスの上から手袋だけを取って食べるなんて想像できません。胃の中からは手袋だけが見つかったということですから、自ら・・・ということは考えにくいようにも思います。もし職員が恒常的にベッドサイドに置き忘れているとすれば、他の利用者からも同じようなことが起きるのではないでしょうか?だとすれば・・・。

十二指腸が壊死するまでこの方の変化に気付けなかった職員の質も問われると思います。自分の意思を十分に表現できない方に対しては、たとえ小さな変化でも「気付く」能力が必要です。ほんとうに誰一人気付けなかったのでしょうか・・・。

いずれにしても、あってはならない事件です。

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2007年7月20日 (金)

何のための・・・?

学生の実習でお世話になるとある特別養護老人ホーム。

外観は近代的で立派な建物です。一見総合病院のような・・・。

中に入ると介護スタッフは全て白色の看護師のような制服で統一されています。

理事長と施設長は夫婦。そのお子さんは責任ある立場の職員として働く家族経営。

極めつけは設立者の銅像が中庭に建っています。

銅像は何のためにあるのでしょうか。

利用者の方が「ありがたや~」と拝むためなのでしょうか。

ホールに集められて食事を摂る利用者の遠い目が気になりました。

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2007年7月18日 (水)

プライドinブルー

知的障害者サッカーのワールドカップがあります。2006年にドイツで開催されたこの大会に出場した日本代表の大会前後を記録した映画“プライドinブルー”が完成し、先週から上映が始まりました。

障害のある人たちが繰り広げた“もう一つのワールドカップ”

映画でお楽しみ下さい!

公式サイト⇒http://www.pib-line.jp/

大会関連新聞記事⇒http://www.pib-line.jp/asahi0301.html

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2007年4月27日 (金)

ユニクロ

障がいのある人の雇用を促進していくために障害者雇用促進法という法律があります。この法律では、障がいのある人を一定割合以上雇用するよう「法定雇用率」を定めています。官公庁は2.1%、民間企業は1.8%となっています。

先ごろ、厚生労働省では従業員5,000人以上の民間企業や公的機関での障がいのある人の雇用の現状について発表がありました。それによると、従業員5,000人以上の事業所の平均雇用率は1.79%。

最も雇用率が高かったのは衣料品メーカーの「ユニクロ」だったそうです。その雇用率7.42%。ちなみに、第2位は「日本マクドナルド」、第3位は「しまむら」だったそうです。

法定雇用率は重度障害者を雇用すると2.0人計算になったりするとはいえ、日本の人口に占める障害者割合5.5%を上回っていることは評価できます(「障害者」にカウントされる中でも法定雇用率に算入されるのは5.5%の一部なのです)。

しかし、多くの企業では法定雇用率を下回っています。法定雇用率を下回ると、(雇わなければならない障害者数-雇用障害者数)×5万円を毎月国に納付しなければなりません。一種の罰金なのですが、障がいのある人を雇用するよりも安いと考えている企業も多いのが実情であり残念なことです。障がいのある人が働きやすい職場づくりとともに、就労に移行できるシステムの構築が求められていますが、中でも企業が雇用したくなる技能をどのように身に付け、ジョブコーチ等の支援が図れるのか、また障がいのある人の仕事を(企業の中で)開発し提案していくことも大切だと思います。ただ、これは福祉の役割なのか、企業側の役割なのか・・・。

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2007年4月25日 (水)

プロフェッショナル

用事があって介護実習室に入ったところ、教員と学生が介護技術の授業準備をしていました。
ふと目の前のベッドに目をやると、ベッドの上に学生が横たわってくつろいでいるではありませんか。しかも、布団の上から2人も!
思わず、叱ってしまいました。それもかなり厳しく。
学生は、ゆっくりと、しぶしぶベッドから降りました。
授業準備をしていたA先生が「3回目の注意でやっと降りるのね~」ととっても優しい口調で独り言・・・。
え~~!学生は3年生ですよ!あと1回実習に行けば介護福祉士になるという段階なのに、まだ実習用ベッドの上で遊んでいる事実に対してその優しさですか・・・。

介護の実習の全てが現場でできるわけではありません。むしろ、利用者の生活の場である現場に行っても失礼がないように、現場感覚でトレーニングをするのが学校の実習室です。介護福祉のプロになろうとする者にとって、「実習室」は「現場=利用者の部屋」と同じであるという意識が求められます。それならば、当然、実習室にある備品類の全ても利用者の私物である、という意識がないといけません。もし、自分の私物がぞんざいに扱われたり、きちんと片付けられなければどんな思いになるでしょうか。汚れた私服のままベッドで寝たらリネン類が汚れるということや、シーツに皺が寄ってしまうということは考えないのでしょうか。
頭で考えられないことは、実際には行動できません。実習室でできないことは現場ではできません。プロフェッショナルとして現場に立つためには、まず意識からだと思います。仮に現場に立つ意思がなく、資格だけ取得するとしても、「資格」はプロであるというお墨付きなのですから。

プロフェッショナルを育てていくということは、厳しい姿勢が必要なのではないでしょうか。

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2007年4月12日 (木)

可能性を引き出す支援とは

いつも読ませていただいているblog次の記事がありました。

可能性を高めるということ

末期ガンの為、52歳で当デイを利用されている男性(Mさん)がいる。

様々な手術を施したものの、状態は回復せず脳に転移してしまい、車椅子の生活を余儀なくされ、自宅での入浴が困難になった為、当事業所のご利用に至った。

「何か役に立ちたい」

それが、Mさんの最初のご希望だった。

施設の機能そのものを、自身のニーズと照らし合わせ利用される方が多い中、Mさんの言葉はとても新鮮に聞こえた。

Mさんは某大手通信会社に勤めていたこともあり、パソコンなどのデジタル家電にはとても詳しい。そこで、パソコンとデジカメを用意し、他利用者に使い方や活用法を教えていただくことになった。(一部職員も含まれますが・・・)

最初は、「わしには無理じゃ~」とか言われていた方も、デジカメを持って近くの神社に出かけ撮影を楽しんだり、「なんじゃ、この電卓は?文字がついとるぞい?」と言われた方もパソコンに向かわれインターネットを楽しめるレベルまでになった。

事業所に新たな可能性を見出してくださったMさんにはとても感謝している。

Mさん自身は、ご自分がガンであることや、余命もわずかである事も当然認識されている。

私はMさんに失礼を承知で近づいて来る死期について怖くないのか尋ねてみた。

しばらく考えて、Mさんはこう言った。

「人間、必ず死ぬんだからそれが早いか、遅いかでしょ、それをいちいち気にしていても何も始まらない。不確実な可能性に向かって、何をするかが人間の価値だと思うよ」

確かにそうだ。悩んでも仕方の無い事にエネルギーを取られるより、何かする為にエネルギーを使うべきである。何かをする為に向かっていくことが、人間の個性だと思う。

可能性を高める為の「活動」をする為に、悩み考えることが必要だ。その積み重ねが良い結果を生むのだろう。

Mさんのガンは着実に進行し、身体機能は日々後退している。キーボードを押せなくなり、マウスも右手で動かすことができなくなった現在においても、マウスを左手に持ち変え、パソコンをボイスタイプに変更し自ら可能性を高める為、何か役に立とうと、日々努力されている。

そんなMさんの生き方に強く感動した。

施設をはじめとする福祉サービスが誰のためにあるなのか、改めて考えさせられました。「施設の機能そのものを、自身のニーズと照らし合わせ利用される方が多い」のが現実ですが、これは利用される方だけでなく、サービス提供側にも少しは責任があることなのかもしれません。慢性的な人手不足や施設機能の限界(限界だと思っているのですが)などから、「施設」に「人」を合わせてしまっているのかもしれません。「人」に「施設(サービス)」を合わせること、といっても、簡単にできることではないでしょう。今までだって言われてきたのですから・・・。
このような現場の事例に学びながら、「可能性を高める実践」について本格的な研究が求められます。

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2007年3月28日 (水)

現場からの成長

070327_1330012 連続モノのとある研修会の講師をしています。

今回、前回に引き続いて現場の抱える課題と改善方法について学びました。

そして、受講者の発表も行っていただきました。そのほとんどは、「人手不足」。介護報酬を考えると仕方のないことですが、厳しい現実です。

でも、悪い面ばかり見てグチばかり言っても仕方ありません。現場の良い面は何か?課題を改善するにはどうしたらいいのか?前向きな考え方が必要です。

今回は、何人かの受講者が「現場の良い面」探しをしてくれました。そして、それを見つけたことで、とても明るく前向きに変わっていました。

悪循環に目を向けてグチることは簡単です。でも、良い面を見つけて喜び、それを守っていくためにどうするのか考えることで前向きになれます。リーダーが前向きになれば、周囲の人材も変化してきます。

みんなが後ろ向きではなく、みんなが前向きになることが現場改善の一歩なのです。

皆さん!お疲れさまでした!

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2007年3月21日 (水)

秘密厳守!

070320_154401 昨日は某市の就学支援委員会。

内容は、、、「秘密厳守」です(笑)

新就学する障害がある子どもたちは(いや、親は)、
養護学校より特別支援学級、特別支援学級より通常学級を
選択する傾向にあります。

しかし、教育現場がそれを受け入れる体制になっていない・・・。

教室に先生一人では対応できませんから、補助員さんが付けられる場合もあります。しかし、これも予算の都合で十分に確保できない・・・。そればかりか、補助員さんのなり手が不足しているのです。

そもそも、補助員さんの待遇が・・・。

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2007年3月14日 (水)

准介護福祉士

介護福祉士養成プロセスの変更について、養成校も国家試験が課されることは既に報じられていますが、では養成校を卒業して国家試験に落ちたらどうするのか・・・。

このほど、社会福祉士及び介護福祉士法の改正案が国会に上程されることになり、その概要が明らかになりました。
それによると、養成校の履修時間1650時間が1800時間に増えることなど以前からの改正案に加え、①養成校卒で国家試験に不合格になった者は「准介護福祉士」とする、②養成校卒業者の国家試験は2013年1月の試験から導入する、ということになったようです。
これにより、2年制課程の養成校は2011年入学者から、4年制課程の養成校は2009年入学者から国家試験が課されることになります。また、1800時間となる新しいカリキュラムは2009年度より適用になるとのことです。あと2年で養成校は準備をしないといけない・・・ということになります。

しかし、、、、「准介護福祉士」という名称を付けてまで介護職にしたいというのは、それだけ人材不足だということが背景にあるのですが、「落ちた者」というレッテルを貼ることになるのですが・・・。それとも、養成校に入れば、国家試験に合格して介護福祉士になろうと、落ちて准介護福祉士になろうと介護職になれるということで、勉強しなくなる可能性も・・・。

あまりにも理念なき政策ですね。

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