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2007年4月12日 (木)

可能性を引き出す支援とは

いつも読ませていただいているblog次の記事がありました。

可能性を高めるということ

末期ガンの為、52歳で当デイを利用されている男性(Mさん)がいる。

様々な手術を施したものの、状態は回復せず脳に転移してしまい、車椅子の生活を余儀なくされ、自宅での入浴が困難になった為、当事業所のご利用に至った。

「何か役に立ちたい」

それが、Mさんの最初のご希望だった。

施設の機能そのものを、自身のニーズと照らし合わせ利用される方が多い中、Mさんの言葉はとても新鮮に聞こえた。

Mさんは某大手通信会社に勤めていたこともあり、パソコンなどのデジタル家電にはとても詳しい。そこで、パソコンとデジカメを用意し、他利用者に使い方や活用法を教えていただくことになった。(一部職員も含まれますが・・・)

最初は、「わしには無理じゃ~」とか言われていた方も、デジカメを持って近くの神社に出かけ撮影を楽しんだり、「なんじゃ、この電卓は?文字がついとるぞい?」と言われた方もパソコンに向かわれインターネットを楽しめるレベルまでになった。

事業所に新たな可能性を見出してくださったMさんにはとても感謝している。

Mさん自身は、ご自分がガンであることや、余命もわずかである事も当然認識されている。

私はMさんに失礼を承知で近づいて来る死期について怖くないのか尋ねてみた。

しばらく考えて、Mさんはこう言った。

「人間、必ず死ぬんだからそれが早いか、遅いかでしょ、それをいちいち気にしていても何も始まらない。不確実な可能性に向かって、何をするかが人間の価値だと思うよ」

確かにそうだ。悩んでも仕方の無い事にエネルギーを取られるより、何かする為にエネルギーを使うべきである。何かをする為に向かっていくことが、人間の個性だと思う。

可能性を高める為の「活動」をする為に、悩み考えることが必要だ。その積み重ねが良い結果を生むのだろう。

Mさんのガンは着実に進行し、身体機能は日々後退している。キーボードを押せなくなり、マウスも右手で動かすことができなくなった現在においても、マウスを左手に持ち変え、パソコンをボイスタイプに変更し自ら可能性を高める為、何か役に立とうと、日々努力されている。

そんなMさんの生き方に強く感動した。

施設をはじめとする福祉サービスが誰のためにあるなのか、改めて考えさせられました。「施設の機能そのものを、自身のニーズと照らし合わせ利用される方が多い」のが現実ですが、これは利用される方だけでなく、サービス提供側にも少しは責任があることなのかもしれません。慢性的な人手不足や施設機能の限界(限界だと思っているのですが)などから、「施設」に「人」を合わせてしまっているのかもしれません。「人」に「施設(サービス)」を合わせること、といっても、簡単にできることではないでしょう。今までだって言われてきたのですから・・・。
このような現場の事例に学びながら、「可能性を高める実践」について本格的な研究が求められます。

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コメント

~慢性的な人手不足や施設機能の限界(限界だと思っているのですが)などから、「施設」に「人」を合わせてしまっているのかもしれません~

同感です。
施設機能の限界=介護保険の限界

「支援」を考えると究極的には哲学に行き着いてしまうような気がします。本当は介護保険のみではその人の自立を支援する事は難しい領域であると常日頃感じております。

しかし、実現できない中でも可能性を高める活動は必要ですね。私も頑張ります!

投稿: AKI | 2007年4月18日 (水) 18時19分

施設で働いていると可能性があっても出来ない。見えない何かに縛られているような気がします。それが、自分自身の気持ちの中にあるのか。外部からの見えない圧力なのかは分かりません。しかし、利用者にとってそんなものは全然関係ないことなのです。最善のケアをしていくために限界を自分で勝手に決めないで行動していく事が大切だと思います。
 可能性を高めていくケア。それを実現していくケア。難しい課題です。
 私は、高齢者のケアをしていく中で、いつも考えています。本当に自分のしていることが正しいのかと・・・。
 
 答えのない仕事だから難しいけど自分も楽しめる。

 これからも一日一日挑戦し頑張ります。

投稿: 黒鯛 | 2007年4月21日 (土) 00時12分

AKIさん、黒鯛さん

コメントいただきながら返事のコメントが遅くなってしまいましたm(_ _)m
「支援を考えていくと究極的には哲学に行き着く」というのは同感です。「人間の生活」を支える支援を考えるとき、「哲学」抜きには考えられない気がします。個々人の人間観やケア観をしっかり持つと同時に、自分の生活を哲学していくことが日本人には欠けているような気がします。
そして「自分のしていることが正しいのか」という自問自答こそ哲学の方法であり、「限界」を意識するということは、その限界の先が「可能性」のように思います。
ケアによって、自分を成長させ、自らの可能性を高めていくことで利用者の可能性が発見できる。そんな気がしました。

投稿: マンデリン | 2007年4月24日 (火) 23時52分

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