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2007年3月11日 (日)

ありがとう!

いつも元気よくて、周囲を明るくする人っていますよね。
会った人の誰もが元気と勇気をもらえるような存在の人。
Tさんはそんな女性です。
小学校の障害児学級の先生をしているTさんは、体育の先生?って思うほど元気よく、大きなはっきりした声で挨拶をされます。そして、子どもたちからもとても信頼されている先生です。いや、子どもたちだけでなく、保護者や卒業生からも絶大の信頼を得ています。自分の担任の子どもじゃなくても、(学校が違っても)親身になって考え、行動をする先生です。
障害をもつ子どもたちが放課後や週末の休みを楽しく過ごすために、地域のボランティアを組織して余暇活動支援のグループも立ち上げました。将来の自立のために、自立訓練の施設も立ち上げました。障害のある子とない子が自然と交流しながら成長できるように、交流事業を行ったり、福祉教育にも力を入れました。

Tさんの口癖は「ありがとう」。
道端でゴミを拾っている子どもたちにも「ありがとう!えらいね~」。駅のホームで掃除をしている人にも「ありがとうございます!」
障害のある子どもたちも障害のない子どもたちも、自分らくし成長して地域で楽しく暮らし続けられる社会をつくる。自分の考える理想を実現するために、妥協することなく、精一杯の努力をしています。
13年前、初めて会ったTさんの笑顔はとても輝いて見えました。最初はただの明るい先生だと思っていましたが、笑顔の下にある強い信念には大いに学ばされました。でも、私も若かった・・・。幾度となく衝突しました。その度に、理想を追い求めることの大切さと行動することの大切さ、そして笑顔の大切さを教えられました。
Tさんは、子どもたちのために、明るくポジティブに突っ走ってきたのです。

でも、Tさんのその笑顔を見ることは永遠にできなくなってしまいました。
しばらく前、Tさんは乳がんに罹りました。治療後、今度は脳に腫瘍が発見され、精密検査をしてみると癌が全身に転移していることが判明します。既に末期でした。「やりたいことの全てを諦めてもいい。ただ90歳を超える母親の最期を見取りたい」と様々な治療を試みました。しかし、「余命2ヶ月以内」と全ての治療が打ち切られてしまいます。最期はホスピスでとの希望でホスピスに入院。病院が「記録的」と言うほどの見舞い客が連日訪れ、病室は花で埋め尽くされたそうです。声が出なくなってきても、見舞い客や病院関係者に「ありがとう」と最後まで言い続けていたそうです。

祭壇に飾られた満面の笑みを湛えたTさんの遺影は、「来てくれてありがとう!でも、泣くな!」って言っているようでした。

Tさん!ありがとうございました!安らかにお眠り下さい。

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