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2006年12月10日 (日)

ワーキングプア

NHKスペシャル「ワーキングプアⅡ」が放送されました。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/061210.html

7月放送分の反響がとても大きかったようです。

ワーキングプアは、正社員並に働いているにもかかわらず、生活保護水準以下の暮らししかできない貧困層のことです。番組では様々な事例が紹介されました。どれも、日本社会の闇を映しています。ワーキングプアは特別なことではなく、誰もがなる危険性があるのです。

番組後半で紹介された元内装工事業の76歳の男性Aさんは、妻が特別養護老人ホームに入居しています。アルツハイマー病で要介護状態なのです。特別養護老人ホームの利用料は月6万円かかります。Aさんが受け取っている年金も6万円なので、全て特養の利用料に消えていきます。これでは生活ができないため、公園清掃の仕事を週3日して月8万円の収入を得て市営住宅に暮らしています。自身も仕事がキツくなってきていますが、生活していくためには仕事を辞めるわけにもいきません。もし特養に入居している妻よりも先に自分が死んでしまったら・・・、と考え、最近は少ない収入から貯金も始めています。

また、元大工の80歳の男性Bさんは、毎朝空き缶拾いをして妻との生計を立てています。Bさんは年金を受けていません。受給資格を得るには5年足りなかったそうです(国民年金を受給するには25年の納付が必要です)。一家の長男だったBさんは年金の納付よりも親や兄弟を養うことを優先したためです。また、いざという時のための蓄えが70万円あるため生活保護も受けられません。「ここまで長生きするとは思っていなかった」と語ります。空き缶拾いで得られる収入は月に3~5万円。年金も生活保護も受けられないBさんはこれを続けていくしかありません。

政府は「再チャレンジ政策」を標榜しています。しかし、ワーキングプアに陥った高齢者には「再チャレンジ」も絵に描いた餅にすぎません。老いてなお苦しい状況にある人に、年金、生活保護の改革は更なる厳しさを求めます。「人間」を大切にする社会は程遠い現実のようです。

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