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2006年12月19日 (火)

「若い人がほしい・・・」

特別養護老人ホームの施設長をしている知り合いから電話がありました。

「来年4月採用で、介護福祉士をもう1名雇いたいので、先生のところの学生で決まっていない学生がいたら紹介してほしい」という内容でした。

求人を出して採用は決まっているが、もう1名の欠員が生じるのだとか。

残念ながら私の学校では紹介ができる人はいません。

介護の卒業生はまだ出ていないのですから・・・。

私「男女はどちらがいいのですか?」

長「どちらでも構いません。介護福祉士なら誰でも!」

知り合いの専門学校教員から、「社会人の方でいい人がいるのですが、どこかいい職場があったら連絡ちょうだいね」と聞いていたことを思い出しました。

そこで、

私「別の学校ですが社会人経験の方がいますよ。連絡しましょうか?」

長「あっ、え~。できれば、若い人がほしいんですよ・・・。経営的にも・・・」

施設長さんは先ほど「介護福祉士なら誰でも」と言いました。なのに、「若い人がほしい」とおっしゃる。社会人経験がある方ならば、新卒より高い給与のようで、経営的に大変なようです。

そもそも介護現場は人生経験の浅い若い職員が多く、離職率も高い職場です。20歳前後の職員ならば、安い給料でも働いてくれると思っているかもしれません。しかし、それで良い介護ができるのでしょうか?

給料が高いことにこしたことはありませんが、社会人経験者=高い人件費という考え方を捨ててほしいものです。「新卒」であることには変わりがありません。その方の能力が高ければ、採用後にリーダーになってもらうなどして報酬を保障すれば良いのです。年齢と比例して人生経験は積まれていきます。しかし、その方の能力が年齢に比例しているとも限りません。社会全体に言えることですが、年齢給という発想自体がナンセンスな気がします。

施設を運営するには「費用」を考慮しなければならないことは理解できます。しかし、施設は誰のためのものでしょうか?「費用」よりももっと大切なことがあるのではないかと思います。

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コメント

悲しきカナ、福祉施設の現状を如実に表している感じを受けました。

「施設は誰のためのものでしょうか?「費用」よりももっと大切なことがあるのではないかと思います。」

大事なことだと思います。

しかし、今の介護報酬の設定では、経営重視の姿勢を崩せないのではないでしょうか?介護の質や利用者本位とかの理念はさておき、「経営ありき」の姿勢が多くの施設において感じられます。悲しい現実です。

投稿: AKI | 2006年12月21日 (木) 18時22分

AKIさん
コメントありがとうございます。
確かに現在の介護報酬では「経営ありき」になってしまいますよね。潰れたらもともこもありませんから・・・。
そのなかで、いや、それでもなお、生活している方のことを考えた運営は可能だと思っています。少なくとも、「経営ありき」の考えを持ちつつも、それを他人に見せないようなトップであってほしいと思いました。
しかし、現在の介護報酬額では、1法人1施設のケースでは本当に厳しいですね・・・。

投稿: マンデリン | 2006年12月23日 (土) 01時12分

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