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2006年11月 6日 (月)

福祉現場で働く人の給与問題

270,010円

この数字は、「医療・福祉」で働く常勤労働者一人当たりに事業所がかけた平均労働費用です。内訳は、給与220,305円、給与外49,706円です。

厚生労働省は事業所が労働者一人当たりにかける労働費用の統計を取っており、「2006年就労条件総合調査」の結果がこのほどまとめられました。これによると、全産業の平均労働費用は、462,329円(給与374,591円、給与外87,738円)となっており、「医療・福祉」は平均に比べて約19万円も下回っていました。

また、休暇制度についても「何からの週休2日制」を導入している「医療・福祉」の事業所が全産業の平均を下回り、適用されている労働者も下回るという結果でした。

「福祉の仕事は給与の高さが問題ではない」という方もいらっしゃるでしょう。しかし、利用契約制度による福祉サービスの時代となり、サービスを利用したい方が気軽に安心して利用するにはサービスの「量」の確保が重要になります。サービスの「量」は働く人の「量」も意味します。福祉の職場は、「質」の高い労働者が集まってくるような魅力ある職場になっているでしょうか?

今年3月に発表された離職率の統計によると、介護職員(正規)の1年以内の離職率は21%。3年以内の離職率は79%とする統計もあります。職を辞める原因は過酷な労働条件とともに給与の低さが挙げられています。離職した人が再度他の福祉現場に就職することもありますが、3分の2が3年以内に離職してしまうような職場に「質」の維持を求めることは不可能です。

利用者よりも職員の方が入れ替わりが激しい職場・・・。

利用者はどのような気持ちでそれを感じておられるのでしょうか。

介護現場では、慢性的な人手不足が生じています。先の厚生労働省の調査では、「医療・福祉」の年次有給休暇の取得日数は6.3日(全産業平均8.4日)と非常に低い結果が示されています。人手が足りない現場を前にして有給休暇が取得できないのです。休むこともできず、給与も低い・・・。だからといって、精神論だけで介護を行う人材に頼っていては更なる人手不足を招きます。

この国の福祉はどこか間違っていないでしょうか?

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コメント

マンデリン先生
勝手にトラックバックさせてもらいました!
スミマセン!

・・・悲しいですね。この福祉の現実・・・。

さて これからの行く末は(私もですが)・・・。

もう少し いや、すごく考えてほしいです、はい。

投稿: dekesokonai | 2006年11月 7日 (火) 14時04分

dekesokonaiさん
トラバありがとうございます。
「すごく」考えてほしいですよね~!利用者を支える前に自分が支えきれなくなってしまいそうですよね・・・。

投稿: マンデリン | 2006年11月 9日 (木) 21時26分

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