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2006年10月22日 (日)

大学教員にも研修義務化?

大学教員:研修義務化 講義レベルアップで 08年度にも

 文部科学省は大学・短大教員の講義のレベルアップのため、全大学に教員への研修を義務付ける方針を固めた。来年度に大学設置基準と短期大学設置基準を改正し、早ければ08年4月にも義務化する。研究中心と言われる日本の大学で、学生への教育にも力点を置く必要があると判断したもので、「大学全入時代」を迎え、学生の質の低下を懸念する経済界からの要請も背景にある。具体的な研修内容などは今後、中央教育審議会で検討する。

 対象となる教員は大学約16万2000人、短大約1万2000人(05年度現在)。

 教員の教育内容や方法の改善のため、各大学で組織的な研究や研修をすることを「ファカルティー・ディベロップメント」(FD)と呼ぶ。文科省は99年9月、大学と短大の設置基準を改正し、FDの努力義務規定を盛り込んだ。これによりFDを導入する大学は年々増加し、04年度は全大学の約75%に当たる534大学が実施した。

 しかし、各大学で現在行われているFDの内容は講演会の開催や研修会、授業内容の検討会など座学中心で、実効性や効果を疑問視する声もある。また07年度に大学・短大の志願者数と定員数が同じになる大学全入時代を控え、経済界には「企業で戦力として使える人材となるように教育してほしい」と、大学教育の充実を求める声も強い。

 今後、具体的な研修内容は中教審で審議されるが、各大学ごとに建学の精神や求められる教員像が異なっており、「統一のガイドライン作成は慎重にすべきだ」という声もある。

 一方、大学院は既にFDが努力義務規定から義務規定に改正され、来年4月から義務化される。

                          (毎日新聞、10月21日夕刊)

昨日の毎日新聞の夕刊のトップ記事です。

この記事をめぐって大学教員関係のblogや掲示板は大賑わいです(笑)

大学の教員には小中高校のように「免許」は必要ありません。ただ、その分野で秀でた業績を挙げてさえいればよいのです(本当に「秀でて」いるのかは疑問ですが)。

実は私、以前の勤務先と現在の勤務先でFDの担当もしています。教員の教育力を向上させるために学生による授業評価や教育方法の研修会を実施しようと努力しているのですが、多くの先生方は反対します。「学生に阿る必要はないんだよ。ここは高校とは違うのだから」「大学教員たる者自分の授業改善は自分でやっているはず」と・・・。

しかし、大学生にとって学生生活の最も不満な点は何かというと「授業」なのです。

株式会社ジャストシステムが今年9月に行った調査(全国の大学1年生対象)によると、「大学生活で一番不満なこと」の第1位は「大学の講義が期待したほどおもしろくない」でした。そして、「大学の講義に対する不満」の第1位は「講義の内容がつまらない」、第2位が「教授の話が一方的」でした。ちなみに、講義への満足度は「56.6点」。60点以下ですから「落第」です。

大学教員への研修義務化には反対ではないのですが、そもそも「教育力」のない先生方を採用している大学にも問題があるのではないでしょうか。もっともっと実力をみて採用すべきでしょうね。学生からの学費で成り立っているのですから・・・。

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コメント

大学の教員のお仕事はたくさんあります。
研究、講義、学生のセミナーそして大学運営をはじめとする会議など。。。
もちろん、研究ができれば講義が下手であって良いと思っているわけでも主張しているわけでもありません。
十分に優秀な上司がいなければ本来一番大切な研究や学生のために直接使う時間が奪われます。人によっては寝る時間を削って一日に16時間近く働いているのが現状です。研究者から直接話を聞く機会があるというのが大学の一番大きな利点だと思います。そのため、講義を行う際には多くの教員は十分な準備を行っています。
また、大学の運営は学生が支払う授業料だけではとても補えないと思います。学生の利用する図書をはじめとする施設など国民が学生たちが将来果たすであろう社会的貢献を信じて投資している税金による補助も大きいと思います。学生の方々にはその点も理解し、学業に取り組んでほしいと思います。教員を生かすことができるというのも学生にとって大切なことだと思います。

投稿: とおりすがりのもの | 2007年5月25日 (金) 00時13分

コメントありがとうございます。
「教員を生かすことができるというのも学生にとって大切なことだと思います」というのは、その通りですね。
学生たちには、研究の最先端をゆく教員の頭の中を刺激して、もっともっと学びを深めてほしいと思っています。
税金による補助についてですが、確かに大きな役割がありますよね。ただ、公費を投入するだけの効果があるのか?疑問に思うこともあります。特に私学では研究を十分にしない教員や、甘い授業で簡単に卒業させてしまう教員もおり、日本の未来を託す若者への教育機関として十分なのか?そんな大金を投入する価値があるのか?疑問な面もあります。その一方で、基礎研究などへの研究費補助は十分ではないし、研究資金の配分にも偏りがあるため優秀な研究者が育たない実態も課題でしょう。
公費、学費、寄付、、、それぞれが何に使われるかはっきりとさせ、教員は研究、教育の配分を適切にしていくことも大切だと思います。
ただ、大学に属する限り教員ですから、授業はしっかりとする必要がありますが。

投稿: マンデリン | 2007年5月27日 (日) 23時38分

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